このコンテンツでは保険を扱う職業柄、幅広い業界や経営者とのつながりのある吉田が、その主観的視点から経営に役立つ情報や経済を解説します。
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私は長く営業マンをやってきたので、後輩や知り合いの営業マンから「売れない」、「目標が達成できない」という悩みを聞くことがあります。
彼らの多くは「本当にいいと思った商品を、丁寧に説明しておすすめしている」といいます。
本人の話からは、やるべきことはやっているようにも思えます。
ただ「実際に商品をどれくらい深く理解しているか」については、不十分ではないか?と思うことがよくあります。
そこで今回は、営業マンに必要な「商品理解」について考えてみたいと思います。
売るためには商品を深く理解していることが不可欠
お客さまに自社が扱う商品やサービスを買ってもらいたいなら、まず売る人自身が商品について深く理解している必要があります。
「売れない」と悩む営業マンを見ていて思うのは、わかったつもりになっているだけで、まだまだ知識を深める余地があるということ。
私の経験をお話しすると、以前勤めていた食品販売会社には、自社で扱っている商品のカタログがありませんでした。
どの営業マンも商品をひと通りは食べたことがあるものの、お客さまから「どうやって食べたら一番おいしいの?」と聞かれても、「そのまま食べるのが一番です」と答えてしまう人ばかり。
これではお客さまがその商品を使って新しいメニューを考えるための助けになりません。
そこで当時私がしたのは、自分が営業するためのカタログを作ること。
商品名だけでなく、規格やひとつ一つの特徴を書き出しながら、その商品について徹底的に調べ、見栄えのする写真を撮ってそれを料理する際のイメージも膨らませました。
先輩や上司に営業のノウハウを聞くと「商品について自分なりにまとめてみろ」といったアドバイスをもらうことがありますよね。
私の場合はお客さまにもお見せできるカタログを作ったことで、商品を様々な角度から説明できるようになり、提案力もアップ。
結果的にお客さまからは、「あの商品を知り合いにも教えてやってほしい」とご紹介をいただけるまでになりました。
売れる営業マンになるための3つのステップ
私はモノやサービスを売るには、3つのステップがあると考えています。
まずひとつめのステップは、おすすめ商品についての説明を完璧にできるようにすること。
「じゃあ買ってみようか」と言ってもらえたならまずは成功。
その後「使ってみてどうか」を伺いながら、お客さまのニーズを引き出します。
一度売れても使用感やニーズについてのヒアリングを続け、「お客さまは実際のところ、どんな商品を求めているのか」、「おすすめしている商品の過不足は何か」を聞き出すことが重要です。
やってはいけないのは商品の説明も十分にできず、お客さまのニーズも汲めないまま次から次へと他の商品を提案すること。
ふたつめのステップでは、必ずお客さまのニーズに合う商品を提案することが大切です。
ここまでできると、すでにその営業マンはお客さまにとって「欲しいものを持ってきてくれる人」という認識に。
他の商品やサービスの購入、そして知人への紹介という3つめのステップにつながっていくのはそこからです。
前回お話しした「人脈づくり」が活かされるのも、ここまでのステップが固まってからです。
自分目線の売り方になっていないかに注意
「商品知識が大切だということはわかっているけれど、それでも売れない」という方は、「売ることにフォーカスできているか?」を改めて考えてみることをおすすめします。
モノを売る際に必要なのは、お客さまの悩みや不満を解消すること。
「どんな服装で訪問すれば印象がいいだろうか?」、「商品に合う袋を用意した方が売れやすいだろうか?」といった本質でないことを考えていても、売上にはつながりません。
「この商品はお客さまにとって高すぎるのではないか?」と自分目線で考えることも不要。
悩みや問題を解決できるものの値段が、高いか安いかを決めるのはお客さまです。
売った後は迅速な対応であったり、アフターフォローであったり、時々は顔を出すことであったりと営業マンの人柄でつながりが強くなっていく側面はあります。
ただ買うか買わないかを決めるのはお客さまであり、営業マンはその判断のために必要な知識を十分提供することにフォーカスするのが、まずは重要であると思っています。
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